食べ物の好き嫌いは第一印象で決まると思います。
子供の時から食べ物の好き嫌いを無くすように言われていたのですが、長年に渡って食べられない物がありました。
うなぎが嫌いで見ただけでも拒否反応を起していたのですが、周りの皆さんが好き好んで食べているのが信じられなかったのです。
ざらざらとした食感も苦手ですし妙に柔らかい感じで気持ち悪くなってしまい見ただけで受け付ける事が出来ませんでした。
料亭に招待をされてうなぎを出されても食べる事ができずに人にお裾分けをしていたのですが、食べられないなんて人生を損していると言われ続けていました。
ですが、ある事をきっかけにうなぎに対する考え方が変わってしまい大転機が訪れる事になりました。
以前からお世話になっている親戚の家に訪れて料理をご馳走してくれる事になったのですが、楽しみにしており期待をしていました。
着席をして待っているとテーブルの上に料理が並べ始められたのですが、その中の一品の一つにもっとも苦手としているうなぎが用意をされたのです。
一瞬で目が点になってしまい、どうしようと途方に暮れてしまいました。
ご招待をされて最大の御持て成しをして頂いているのですから断る訳にも行きませんし、以前の様に食べられないからと言って人に渡しては失礼な事になってしまうのです。
覚悟をして食べるしか状況が許してくれないと思い心を決めて箸を口に運ぶ事にしました。一口目を食した時なのですがタレのお陰なのかほんのり甘い香ばしい味が口の中に広がり、いつもと違う感覚に襲われたのです。
思い過ごしなのか錯覚なのか判らないのですが以前の様な拒否反応が無くなってしまい、もしかして美味しいのでは無いかと思いました。
二口目、三口目と口に運んでいる内に美味しい食感が広がって行き心の底から美味しいと思った瞬間でした。
今までうなぎを見る度に避けていましたし一口も手を付けることが無かったのですが、初めて食べた時の印象が頭の中に残っており真理的にまずい食べ物だと思っていたのです。
鮮度の落ちた状態で頂いた場合には当然美味しくないですし、生焼けの状態だった場合にはなんとも言えない気持ち悪い歯ごたえになってしまうのです。
食べた時の味が悪かった場合には永遠に引きずってしまいますので第一印象が大切だと思いました。
0コメント